Japanese Stable CLIP を試してみた

Round 7 France

M.フェルスタッペン & S.ペレス

スタートでミスがありましたが、ピットストップではボッタスにアンダーカットをさせずに、逆にハミルトンをアンダーカットして首位を取り返す。タイヤ交換直後から最後まで走りきれるか不安視される中、先頭のフェルスタッペンがまさかの2ストップ。
通常なら、トラックポジションを失うような作戦はかなりのギャンブル、ましてやメルセデスの2台の後ろへ行ってしまうのですから、分の悪い賭けにも見えましたがラスト2周で見事に首位奪還に成功しました。
レース後半になるほど、燃料が軽く、路面状況もよくなるとはいえ、スタートから18,9周で”捨てた”ミディアムを残り20周で交換するのも難しい決断だったと思います。でも、過去(2019年ハンガリー、2021年スペイン)の経験からも、こういうときは先に動いた方が有利なことが多いと言えるので、タイヤが持つ最大限のレンジを見極めたレッドブルの勝利でしょう。

そして、それを陰で支えたペレスの功績。もしかしたら、第1スティントで徐々に遅れたペレスを見てメルセデスは「2対1の戦いに戻った」と油断したのでしょうか?
見事にタイヤを持たせて、20秒近くあった差を削り取って3位表彰台。あと数週あればハミルトンも抜けたでしょう。それ以前に、フェルスタッペンーハミルトンーボッタスのオーダーで走行していたときも、ペレスがあの位置にいたのでメルセデスも動きにくかったと思います。そうやって、フェルスタッペンがミディアムタイヤで走り切れるレンジまでポジションを固定させて、さらに自身もポジションを上げるという結果を出した。
レッドブルのマシンを理解したというペレスが、ますます脅威になってきそうな予感です。


メルセデス

最近、ストラテジーに文句を言うハミルトンをよく見ると思っていたら、今回はボッタスも文句を言ってました。
なぜ、メルセデスは1ストップ作戦を取らざるを得なかったのでしょうか。
どうやら、第1スティントでボッタスはタイヤにバイブレーションが発生し、早めにタイヤ交換を行うことになりました。
それに反応する形でフェルスタッペンがピットイン。さらにフェルスタッペンのアンダーカットを防ぐ形でハミルトンもピットインしました(結果的には失敗)。
おそらく、このハミルトンのピットストップが失敗だったのでしょう。
ここはペレスと同程度と言わないまでも、あと数周粘っていれば1ストップでも終盤もう少しよいラップを刻めたと思われます (ハミルトンはあれだけの周回を重ねたタイヤでも、一時期フェルスタッペンとそん色ないラップタイムを出してましたからね)。
そうなれば、ボッタスは仕方がなかったとしても、ハミルトンはわからなかったと思います。

モナコやバクーはある程度特殊なコンディションだったと言えますが、ポールリカールでもレッドブルに力負けしたとなると、昨年までのような余裕はないように見えます。ミスをするということは、それだけ余裕がないということだと思います。
ただ、ベッテル&フェラーリと互角の戦いだった2017や2018のように、何かのきっかけに一気に突き放してくることもあるだけに、油断はできません。
でも、こんな風に拮抗した戦いが見られるというのは、非常に楽しみと言わざるを得ません。

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