Japanese Stable CLIP を試してみた

MONACO 2023

M.フェルスタッペン

レース後半に雨が降る、との予報。レースが進むにつれてミディアムタイヤの摩耗が予想よりも酷い、予定よりも早めにミディアムスタート勢がタイヤ交換にピットインしている。アロンソを引き離せてはいるものの、ピットストップ一回分までのギャップは築けない。もしかして・・・という期待や不安の中周回を重ねていましたが、結果的にはミディアムで 50 周以上走りきってインターミディエイトに交換して完勝。とはいえ、ウォールにちょいちょい擦っていたので、かなり攻めていたのは間違いないでしょう。

予選も、セクター1、2とリードを許していたので、プールサイド、ラスカスで攻めに攻めて逆転のポールポジション。この、限界ギリギリでタイムを稼ぎ出すあたりが、単にマシンの良さだけではない、今のフェルスタッペンの強さかもしれません。

F.アロンソ

あんなに急に雨脚が強まるとは、なかなか予想しづらいですよね。モナコは1周が短いですし、今回はリタイアも少なかった (雨の振り始めの時点ではリタイア 0 でしたっけ?) ので、多少の雨なら路面を濡らす程度にもならなかったかもしれません。
フェルスタッペンがインターに変えて、雨が強くならなければ完全に有利に立てた。フェルスタッペンもドライ (スタートタイヤの違いから、フェルスタッペンはハードに交換したはず) に交換したのであれば、ピット回数は同じでも、雨で濡れた路面でミディアムのほうがタイヤの温まりが良いでしょうから、差を縮めてうまく行けば抜けるかも。でも、そのためには 1 周でも先にミディアムタイヤへ変えておかないとアドバンテージがない。なので、フェルスタッペンのピットインを待たずに先に動いた。
結果的にはアロンソにとっては大ハズレの、直後に雨脚が強まるパターンでしたが、ギャンブルではなく、十分に勝算があっての作戦と言えそうです。
そう考えると、あと少しレッドブルとアストンマーティンのタイム差が縮まると、戦略の違いで差がつくかもしれません。

E.オコン

オコン自身も優勝したハンガリー以来。モナコでフランス出身ドライバーが表彰台に立つのが、パニスが優勝した 1996 年以来だとか。
ただ、雨で荒れて意外な表彰台ゲット、ではないのは、予選 3 番手というだけではなく、確実に自分のペースを最大限に使ったからでしょう。
後ろからサインツ、ラッセル、ハミルトンと次々と追い立てられても、慌てず抜かせず自分のペースで走り続け、しっかりとスタートポジションを守り抜きました。

角田裕毅

週末ずっとブレーキに問題を抱えていて、雨でそれが顕著になってしまったとか。確かに、映像を見ると 1 コーナーに向けてはるか手前から減速に入っているように見えますよね。
しかし、今回もアルピーヌが上位勢と競り合う速さを見せていたので、入賞枠に空きがありません。予選のミスで後方に沈んだペレスとストロールの分、9 位と 10 位がありましたが、そこにマクラーレンが入ってきました。
雨が降る前は、そんなマクラーレンには十分な差をつけられていましたし、ポイント獲得は間違いない、と思っていたのでとても残念ですね。


終盤の雨で荒れた、と思いきや、赤旗もセーフティーカーも出ず。リタイヤも 2 台だけ。トップ 3 はスタート順のまま。
次は定常コース、かつデータは十分にあるバルセロナ。やはり安定したレースになるのか、波乱が起きるのか。バルセロナでは、アロンソは過去 2 勝 (2006、2013)。そして、その 2013 年のバルセロナでの優勝が、2023年5月時点ではアロンソ最後の優勝。
果たして、10 年越しのトップチェッカーなんてことが、起こり得るのでしょうか?

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